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吉澤 厚文*; 大場 恭子; 北村 正晴*
日本機械学会論文集(インターネット), 83(856), p.17-00263_1 - 17-00263_17, 2017/12
This research aims to develop capability of on-site staffs that can respond to beyond design basis accident in the sophisticater socio-technical system, in which ensuring safety has been more complicated. The authors focused on the actions to prevent the accident progression undertaken by on-site staffs, which were hardly evaluated in existing accident analyses and reports. With reference to the concept of resilience engineering, "Responding" of the four cornerstones was particularly analyzed. Based on the precedent studies, causal factors of modeling "Responding" where pointed out the importance of "Attitude" that is a new lesson learned from on-site response at the accident. In addition, new lessons learned on improvement of skills indicated the limit of the concept of risk removal type safety as a safety goal that human is defined as "a safety hazard element". This led the necessity of the success expansion type of safety as a new safety goal that human is defined as "a resource necessary for system flexibility and resilience". Thus, new lessons learned successfully derived introduced for human resource development of the next generation to lead technologies in the society.
大場 恭子; 吉澤 厚文*; 北村 正晴*
no journal, ,
本研究は、福島事故の現場の方々のRespondingの背景にあるものとして文献等調査より抽出されたAttitude、すなわち、使命感, 誇り, リーダーシップ/フォロワーシップ, マイプラント意識, 家族や地元への愛着が、より高い安全を目指す組織が行う通常の業務にどのように関係しているのか。また、より高い安全(Safety-II)の実現に繋がっているのかを検討した。
吉澤 厚文*; 松本 敦史*; 大場 恭子; 北村 正晴*
no journal, ,
本研究では、「リスク除去型安全(Safety-I)」から、「成功を高める安全(Safety-II)」を目指し、レジリエンスエンジニアリング(RE)の提唱する4つのコア能力(Learning, Anticipating, Responding, Monitoring)のうち、Respondingに着目し、この背後要因を分析することでこの能力を高めるための方法(実装)について検討を行ってきたことを受け、原燃輸送における実装に向けた活動を紹介するとともに、活動への参加者に活動実施後に行ったアンケートを分析した。
大場 恭子; 吉澤 厚文*; 北村 正晴*
no journal, ,
レジリエンスエンジニアリングの概念と指針を参照しつつ福島事故現場の行為の総体に注目し、その背景要因を整理・検討した。さらに背景要素のひとつであるAttitudeに焦点を絞って、東海第二発電所および事故前の福島第一原子力発電所の事例を調査した。その結果を通じて、Safety-IIの概念の重要性を実証できた。また、より高い安全を目指す組織は、組織構成員およびその周辺にSafety-IIの概念の浸透、ならびに、レジリエンスエンジニアリングの4能力の発揮を生むAttitudeを醸成する施策を導入する必要性を明らかにできた。
大場 恭子; 吉澤 厚文*; 北村 正晴*
no journal, ,
福島事故から5年が経過し、現在の福島第一原子力発電所は一見すると普通の工場のようになっている。しかし、安全教育・研修において、遺構という災害の圧倒的な迫力を持ったモノは「使命感」や「安全へのモチベーション」の醸成に重要な意味をもっており、既に多くの組織が、それらを次の安全に活用する取り組みを行っているところである。本講では、運輸業界を中心とした、過去の遺構を活用した取り組みを参考に、原子力における適切なAttitudeの醸成を目的とした福島事故の遺構活用について提案する。
大場 恭子
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故について、「事故発生当初に想定されていたさらなる破局を防いだ行為(事故の中の良好事例)」に注目し、レジリエンスエンジニアリングを参照しながら、分析、検討を行った。本稿では、それらの研究成果から、Respondingの重要性と、組織レジリエンスを実現する4能力を発揮するために管理すべき要素(背後要因)についての検討について述べる。
吉澤 厚文*; 大場 恭子; 北村 正晴*
no journal, ,
東日本大震災により引き起こされた福島第一原子力発電所の事故は、巨大な社会技術システムの安全のあり方について大きな課題を提示した。我々はこれから最大限の教訓を引き出し、今後のシステムの安全を確保していかなければならないが、これまでの教訓は、リスクに注目し、事故に至った失敗事例としての分析から導かれたものが主である。一方で、機械やマニュアルに頼れない中、「更なる破局」が想定されていたが、これを回避した現場で行われた多くの行為についての分析・評価や、教訓の抽出はほとんど行われていない。本発表は、変化する環境の中での成功拡張を目指すレジリエンスエンジニアリングの考え方を参照して、福島事故をこれら「更なる破局」を防いだ行為に着目して分析し、「不測の事態」に対処する能力を高めるための新たな教訓の抽出を行った。